方程式における旨味とは?

旨味とはなにか

美味しい料理を作るための方程式 「塩味」「風味」「旨味」=美味しい料理
ここでは、そのうちの「旨味」について解説していきます。

ウマミとはなんでしょうか?
「魚介のウマミを感じるスープ」のように料理の味を表現する際などによく使われる言葉ですが、「ウマミのある取引」だとか「ウマミのある人だ」のような使われ方も目にします。化学的な見地からはグルタミン酸や各種核酸といった物質群を指すようです。
このように旨味は、それを説明する立場や状況に応じて本当に様々な意味を持つ概念であるといえます。

それでは、このサイトで使う方程式の要素である旨味は、どのような意味が正しいのでしょうか?
ここで、辞書の定義を引用してみたいと思います。

食物のうまい味。また、うまい度合い。おいしさ。「材料の―を生かして調理する」
    出展:goo辞書 デジタル大辞泉(小学館)

この「食物のうまい味」程度の意味がちょうどいいかと思います。
このサイトは初心者向けということもあり、料理をする際にはあまり難しく考えず、塩味風味に加えて入れれば料理が美味しくなるもの」ぐらいの認識でいていただきたいと思います。
ですので、風味塩味についてもそうですが、このサイトの意味する旨味というのは他の場所で使ってもうまく通じないことがあるかもしれません。その点はご了承ください。
「そんな適当な認識でいいの?」といった疑問もあるでしょうが、これには次のような理由があります。

複雑な旨味の世界

旨味をあまり難しく考えないでいていただきたい理由。
それは、単純に旨味をなす仕組みや要素などが非常に複雑かつ曖昧であり、それでいて特に意識しなくても料理をする上では問題ない、ということが理由になります。

このサイトで紹介するレシピの中には、旨味の要素として味の素お酒など多くの材料をとりあげていきますが、油類などもその一つです。
サラダ油ラードなども旨味を持っていますが、これは先述の化学でいうところのグルタミン酸のようなアミノ酸や各種核酸といったものとは別物になります。
これは詳細は割愛しますが、油は舌の神経系を通じて脳に作用して美味しさを感じさせている、というマウスを使った実験結果があります。
また、「砂糖・醤油・みりん・酒」などの和食でよくある素材の組み合わせにも旨味としての役割がありますが、ここには単なる旨味以外にも味の複雑さから生まれるコクといったような概念も含まれてきます。

基本的に家庭料理を作る際には、グルタミン酸だの味の複雑さを計算してコクを出そうだのと考えながら料理する必要はありません
単純に「味の素」を入れれば、「砂糖・醤油・みりん・酒」を入れれば旨味として事足りる、ぐらいの認識で問題ないのです。
それが旨味をあまり難しく考えないでいただきたい理由になります。

旨味の応用

風味と同様に、旨味も非常に地域性が出ます。
先述の「砂糖・醤油・みりん・酒」という旨味を使えば和食、「オリーブオイル・ニンニク・ワイン」という旨味を使えばイタリアンのように、旨味の要素を変えるだけでレシピをアレンジすることができます。
特に風味と異なる点は、風味ではコショウ七味唐辛子のように、1つの素材で風味とするパターンが多いのに対し、先述の「砂糖・醤油・みりん・酒」「オリーブオイル・ニンニク・ワイン」のように複数の素材を組み合わせて旨味とするパターンが多いです。
これにより旨味という要素は、「砂糖・醤油・みりん・酒」「味噌」を加えたり、「オリーブオイル・ニンニク・ワイン」「アンチョビ」を加えたりと、旨味とする素材の組み合わせを変えることで、非常に多くの試行錯誤ができるところであり、レシピのレパートリーを増やせる場所です。
ただし、この旨味とする素材の組み合わせを自分で考えるのはやや難易度が高く、ここを失敗すると料理全体の美味しさが損なわれてしまうため、もし新しいレシピを作る時などに旨味とする素材の組み合わせを試行錯誤する場合は注意しながら料理する必要があります。
まずは既存のレシピをいくつも作って、自分なりに旨味とする素材の組み合わせのパターンのようなものをつかんでから挑戦するとよいでしょう。